語源
語源
- これまで英和辞典の語源欄には、欧文の解説や略語、記号が多く、専門家でなければ理解しにくい面があった。本辞典ではこの点を改良し、日本語による解説を旨として、だれでもが理解しやすいように心がけた。そのため、米国版の語形成にかたよった部分は思いきって割愛し、それに変わって、意味変化の経過を理解できるような記述を加えた。また、必ずしも米国版の語源に従わないで、種々の資料から本辞典独自の語源を挙げた場合がある。米国版が「語源不明」としているものでも、従来の定説や通説を挙げるように努めた。また、本来の語源が不明であっても、民間語源説などのあるものはその旨ことわって、注記とした。地名など固有名詞の語源も米国版にないものを多く加えた。
- 語義・解説の後に、[ ]を用いて示した。ただし、派生語がある場合には、その直前に示した。
解説文中に用いた語源に関する記号
-
<~
「~に由来する(from)」の意。ある言語(言語群)が他の言語に由来することを示す。これは、見出し語がどの言語に由来し、どのような語形を取って英語に取り入れられたかの経過を示す。

ただし、次のように「<~」を付けない場合がある。
- 同一言語で、歴史的な段階が異なるだけの単語の間には用いていない。たとえば、中期英語と古記英語の間、中期フランス語と古記フランス語の間などでは省略した。

- 米語(Americanism)の直前では、省略した。
- ~>
「~から(whence または hence)」の意。この記号に続く語が、この記号に先立つ語から移行したものであることを示す。これは見出し語と近縁関係にある現代の外国語の語形を示すときなどに使われる。
- =
この記号の前に位置する語について、それをいくつかの構成要素に分解するときに使う。
- +
語の構成要素を結ぶのに使う。
- ?
「年代や語源が不確実である、はっきりしない」の意。

- *
*の付いた語は推定に基づく語形であることを示す。
語源の解説で使用するかっこ
- かっこ〔 〕、( )
ある語形に文法上の、または語形成上の解説を加える場合。かっこが二重になる場合は、内側のかっこには、〔 〕を用いた。

- 小かっこ( )
語形成上で、綴りの一部が省略される場合。

語源の解説で示した言語名、語形、意味の原則
- 斜体で示した語形の前には、原則としてそれぞれの言語名を表示した。
- 言語名と語形、および意味は、次のような原則で表示した。
- 語の由来などを解説する場合などで、解説文中の語が当該語と同じ場合はその言語名を省略した。

- 語源と見出し語との間、あるいは語源の中での新しい語形と古い語形との間に、語形上または意味上の著しい変化がない場合には、語源名のみを示した。

- 前項2において、意味上にのみ変化がある場合には、語名の後に「 」を使って意味のみを示し、斜体の語形は省略した。

- 前項2において、語形上にのみ変化がある場合には、言語名の後に斜体の語形を示し、意味は省略した。

- 米国で初めて記録されたアメリカ英語、いわゆる米語(Americanism)は「米語」と表示し、初出の年代を示した。但し、語原が英語にまでたどるものはその由来を示した。

語源で使用した字体
-
斜体(イタリック体)
見出し語が由来してきた語形、またはその一部を示し、本辞典に見出し語として出ていないものを示す。
-
スモールキャピタル体
見出し語としてこの辞典に出てくることを示す。
- 関連項目
- 語源に関するその他の事項
初出年の表示
- 原則として、語源欄の初めに、該当する見出し語の初出年を示した。また、科学技術用語などでは、次のように由来する語の後に、かっこつきで造語された年代を示した。

- 初出年の表示については、米国版の[1910-15]のような記述はやめ、下記の資料に基づく独自の調査によって、初出年を特定した。
- A Dictionary of American English (1940)
- A Dictionary of Americanism (1951)
- Dictionary of Americasn Regional English (1985- )
- A Dictionary of Slang and Unconventional English (1984)
- Oxford English Dictionary (1989)
- The Oxford Dictionary of Modern Slang (1992)
- Middle English Dictionary (1925-1994?)
- The Random House Dictionary of The English Language Second Edition (1987)
- The Second Barnhart Dictionary of New English (1980)
- The Third Barnhart Dictionary of New English (1990)<
- Webster's Ninth New Collegiate Dictionary (1983)
語源解説での非ヨーロッパ系諸語の表記
- 非ヨーロッパ系諸語、特に北アメリカインディアン諸語は、原則としてInternational Phonetic Alphabet(IPA)で表した。
IPA にないなど、特に注意する表記は次の通りである。

語源に関するその他の事項
- 単に語の構成要素のみを「+」を使って示したものもある。

- 頭字語(Acronyms)は、見出し語を構成する文字を除くすべてを小かっこで囲み、斜体で示した。ただし、構成する語が見出し語としてある場合には、スモールキャピタル体で示した。

- 混成語は、スモールキャピタル体で示した。

- 普通の語源的な解説のほかに、その言語の故事来歴などを解説したものもある。

- 人名の語源については、原則として該当見出し語の解説中の◆ 以下に示した。